'99 マツダ RX-7 マツダスピード A-spec GT-CONCEPT
マツダスピード A-spec TYPE-I,II,15thに続く
4番目のRX-7エアロキットがA-spec GT-Cです。
マツダスピードは1999年7月にマツダ本社に
吸収合併されることとなり、
マツダスピードの「法人」としては
RX-7最後のエアロになりました。
マツダ RX-7 マツダスピード A-spec GT-C 1/43 京商製
そのデザインは
1999年1月に5型にマイナーチェンジした
新しいコンビランプの造形をベースに、
JGTC(全日本GT選手権)参戦車両の
イメージを加えたA-spec TYPE-IIの延長線上の
造形になっています。
GT-コンセプトという名前の通り、
あくまでイメージ先行であって
そのものではありませんが、
実際にJGTCに参戦していた
マツダスピードの支援を受けていた
オークラロータリーレーシングは
1999年シーズンに
このフロントバンパーをイメージした
造形のエアロで参戦していました。
また、このエアロそのものが
スーパー耐久シリーズで使われていました。
なかでもBPビスコガンマRX-7駆る大井貴之は
2000年と2001年のクラス3の
シリーズチャンピオンになりましたから、
(フロントバンパーは途中より他社製)
マツダスピードのエアロの中で最も
モータースポーツ実績があるものと言えば、
このGT-Cなのかも知れません。
ミニカーはレジン全盛の今となっては懐かしい
コールドキャスト(ポリストーン製)です。
乱暴に言えば粘土の塊なわけですから、
窓は黒塗りでインテリアは再現されていません。
京商は割とキャビンを小さめに
デフォルメする傾向があるのですが、
このミニカーではそのせいもあってか
ボディが分厚く見えるような気もします。
もう少しスマートなほうが
らしいような気もするのですが……
このA-spec GT-Cのフルエアロですが
実はスタイリングキットには
エアロボンネットと
サイドスカートは含まれていません。
これはTYPE-15thエアロキットのものを
流用する形で完成する構成になっています。
1998年にTYPE-15thを
発売したばかりでしたので、
その辺り大人の事情もあるのかも知れませんね。
ホイールは継続してレイズ製でMS-01MAG
やはりRX-7のホイールは
メッシュタイプか5本スポークタイプが
しっくりくるような気がします。
さて、解散したマツダスピードは
マツダのブランドとしては残りましたが、
その人材となるとそうではありませんでした。
監督の大橋孝至はトヨタ系で縁があるサードに、
ドライバーの寺田陽次郎は
独立してオートエクゼを立ち上げ、
技術部長の田知本守も
独立してドゥー・エンジニアリングを設立。
市販車のチューニングキットという立ち位置では
その後オートエクゼがマツダスピードの
ポジションに収まりましたが、
ルマンを総合優勝に導いた
モータースポーツのノウハウは失われたままです。
現在のマツダのモータースポーツは
マツダUSAが孤軍奮闘、気炎を吐いているのみ。
風籟だってマツダUSAが作ったのですから……
マツダスピードOBから
そのノウハウとスピリッツを継承出来るうちに、
マツダが本来の意味でのマツダスピード復活を
させてくれることを願ってやみません。